妊娠中って「体調」にすごく敏感になりますよね。
    ホルモンバランスも違ってきて、体調の変化が激しいので、血糖値に異常がでたり、妊婦さん特有の病気を招くことがあります。
    そして、その病気がお腹の中の赤ちゃんや産後にまで、影響をあたえる可能性だってあるのです。
       
    妊娠中に血糖値が高くなることで起きる「妊娠糖尿病」も、そのひとつです。
     

    妊婦さんは健康な赤ちゃんを産むために、血糖値に気をつけなければなりません。
    妊婦検診でも血糖値を測りますが、血糖値が基準より高いと妊娠糖尿病を発症する可能性が上がってしまいます。
     
    また、妊娠糖尿病には至らなくても血糖値が高い状態が続くと、さまざまなリスクが高くなります。
     

    なので今回は、そんなリスクを回避するために、妊娠中の血糖値のあれこれを見ていきたいと思います。

    妊婦は血糖値が高い?原因は?


     
    人間の体内には、血液中の「ブドウ糖」をエネルギーに変える役割をする「インスリン」というホルモンがあります。

     
    このインスリンが機能しなくなる
     

     
    ブドウ糖が分解されずに血液中に残ります
     

     妊婦さんは血糖値に注意です!

     

    「体重が増えすぎないように注意していたのに、まさか血糖値が高くなってるなんて…」と驚く人もいますが、妊娠中は誰でもおこる可能性があります。

     
    ではなぜ、妊娠中に「血糖値」に気を付けた方がいいのかを見ていきましょう。

    赤ちゃんに糖分を優先して送る

    妊娠している時は、自分の体よりも先に、赤ちゃんに対してたくさんの糖分を送るようになります
     

    人間の神秘ですが、妊娠する前とは身体の内部での働きが違ってくるんですね。

     

    では、妊婦さんの身体の内部で、どのようなことがおこるのかを見てみましょう。
     
    1. 赤ちゃんに糖分を送ると、妊婦さんは自分の体で吸収する糖分を抑えます
     

     

    2. 糖分を吸収する機能を助けるインスリンの分泌も抑制します。
     

     
    3. インスリンが作用しにくくなる
     

     
    4. 赤ちゃんが必要とする以上に糖分を摂取すると、ブドウ糖が分解しきれず血液中に残ってしまう。

    これが、妊娠中に血糖値が高くなる理由です。
     

    人間の「本能」って、すごいですよね。
     
    お母さんが意識していなくても、ちゃんと赤ちゃんを優先して栄養を与えているんですから🎶

    妊娠中の血糖値の検査方法は?


     
    妊娠初期と中期頃に「随時(ずいじ)血糖法」「50gGCT法」という検査などによって血中の血糖値を調べるのが一般的です。
     
    検査の結果、血糖値が高くて妊娠糖尿病などが疑われる場合は、「75gOGTT」と呼ばれる再検査をします。

     

    これらの検査の他に、食事を取っていない状態で血糖値を計測する「空腹時血糖検査」をする場合もあります。

    妊娠糖尿病になる血糖値の数値は?正常値はどれくらい?

    Q. 日本糖尿病学会の血糖値の正常値は?

    空腹時100mg/dl以下、糖分摂取2時間後140mg/dl以下です

     

    75gOGTTをして、妊娠中の血糖値が以下3つのうち1つでも、あてはまった場合には、「妊娠糖尿病」と診断されます。

     
    1. 空腹時血糖値 ≧ 92mg/dl
     
    2. 1時間値 ≧ 180mg/dl
     
    3. 2時間値 ≧ 153mg/dl

     

    「空腹時血糖値が正常の範囲より低いのに妊娠糖尿病なの?」と不安に思うかもしれませんが、妊娠糖尿病は正式には「糖尿病」ではありません。

    妊娠の影響で起きる糖代謝異常のことで、糖尿病には至らない軽度の高血糖の状態を指します

    妊娠中は血糖値が上がりやすいので、「注意して下さい」という意味でこの値に設定されていると考えてください。
     

     これらの数値をはるかに上回る数値が出たときは、「明らかな糖尿病」と診断されて、妊娠に関係なく糖尿病を発症したと判断されますので、注意して下さいね💦

    随時血糖検査


     
    一般的な血糖値の測り方は、食事をすると血糖値は上がるので「食事の前と後」に測ります。
     
    妊婦さんは食事のタイミングに関係ない状態で血糖値を測る検査で、これを「随時血糖検査」といいます。
     

    随時血糖検査の評価は…

     

    ・100mg/dl以下‥正常値
     
    ・100~199mg/dl‥高血糖
     
    ・200mg/dlを超えた場合に妊娠糖尿病となります。


     

    随時血糖検査で正常値を上回ると再検査をしなければなりません💦
    再検査を受ける場合、朝食を抜き空腹の状態で3回の血液検査を行います。

     
    ・ブドウ糖75gを経口摂取(口から飲む)前の正常値が100mg/dl
     
    ・ブドウ糖を75gを経口摂取してから1時間後の正常値が180mg/dl
     
    ・ブドウ糖75gを経口摂取してから2時間後の正常値か150mg/dl

     
    これらの値を2つ以上、上回ってしまうと、「妊娠糖尿病」と診断されてしまいます。

    妊婦さんが血糖値の検査をするタイミング

    妊婦さんの血糖値の検査は、定期的なタイミングで病院から検査を受けることを指示されます。
     
    一般的にいつ検査するのを見てみましょう。

     
    基本的には、妊娠初期の段階妊娠中期を迎えたタイミングで検査をします。
     
    とくに問題がなければ。50gの経口摂取による検査となります。

     
    妊娠初期の段階であってもハイリスクだと判断される場合には、初回であっても75gの経口摂取検査する場合があります。
     

    検査方法は血液検査です。

    血糖値を調べるためには血液検査をします。
     

    その血糖値検査をする費用は、それぞれの病院で違います。
     

    自治体から補助金がでる場合もあります。
     
    しかし補助金は、自治体などによっても違ってくるので、母子手帳やその他補助券などはをチェックしておきましょう。
     
    補助金がない場合、血糖値の検査をする場合には数千円から多くて5,000円以下くらいかかると思って下さい。

    妊娠初期からハイリスクの人っている?


     
    妊娠初期の段階から、妊娠糖尿病になる可能性が「ハイリスク型の妊婦さん」というのはいます。
    それはどのような人なのでしょうか⁉
     

    ・過去の出産で4,000g以上の子を出産

    ・過去に出産経験
    ・その時の赤ちゃんが出生時に4000g以上の体重があった
    このようなケースでは妊娠糖尿病のリスクが高くなります。
     

    ・肥満体型

    もともとの体型が、肥満体型である場合にも、妊娠糖尿病のリスクが高くなります。
     
    そのような人は、すでに糖尿病となっている可能性もあるので、妊娠初期の段階から75gによる経口摂取検査します。
     

    ・高齢出産

    高齢出産の妊婦さんの場合にも、妊娠糖尿病となる可能性が高くなります。
     
    早い段階で検査をして、必要に応じて治療をしていきます。
     

    ・家族に糖尿病の患者がいる、またはいた

    血縁関係のある家族に糖尿病となった人がいるケースでも、遺伝によって妊娠糖尿病が発症しやすくなります。
     
    なので妊娠初期の問診で、家族に糖尿病患者がいたと答えた場合には、ハイリスク型と判断されて検査を受けます。
     

    ・羊水過多

    妊娠すると赤ちゃんを育てるため子宮の中には羊水が作られます。
     
    この羊水が必要以上に多くなってしまう事を「羊水過多」といいます。

    この状態の妊婦さんは妊娠糖尿病になるリスクが高いと言われていて、やはり75gの経口摂取検査をします。
     

    ・尿検査の数値が陽性である

     
    妊娠初期の段階で妊婦さんは必ず尿検査を受けます。
     
    その検査で、尿に含まれている尿糖の数値が高く陽性となれば、この結果はハイリスク型となり、75gの経口摂取検査をします。
     
    このように「ハイリスク型」と診断された場合には、日常生活での徹底的な血糖コントロールが必要になってきます。
     
    なので、毎日の食事には十分な注意をして、少しでもそのリスクを遠ざけるようにしましょう。

     
    妊娠糖尿病になりやすい人のまとめ

     
    ● 糖尿病の家族・親族がいる
     
    ● 肥満
     
    ● 妊娠中に体重が急増した
     
    ● 35歳以上の高齢出産
     
    ● 巨大児を出産した経験がある
     
    ● 尿糖で頻繁に陽性が出ていた
     
    ● 尿検査で、頻繁に尿糖陽性(プラス)が出る

    少し上回るだけでも危険なの?


    血糖値は検査をするタイミングによって多少、違いがあります。
     
    例えば、前日の食事などの影響を受けて一時的に、血糖値が高い場合もあります。
    その場合には再び検査をして、しっかりと判断していくことになります。

    血糖値が高くなる色々なケースがありますので、見ていきましょう。
     

    ・妊娠中だけ代謝異常のケースが多い

    妊婦さんは、糖分に対する代謝異常を起こすことが多いと言われています。
     
    その代謝以上が原因で血糖値が高くなってしまいます💦
     
    このような場合、基本的には妊娠中だけ血糖値が高いという状況になりますから、出産後には自然と血糖値も下がってくるはずです。
     
    しかし当然の事ですが、妊娠中に血糖値が高いままでいるのは良くないので、「血糖コントロール」をしなくてはいけません。
     

    ・少しの上昇は注意すれば元どおりになる

    先ほどもお話ししたように、血糖値は前日の食事内容などで上昇してしまうこともあります。
     
    正常値に比べて、ちょっと高いといった数値であれば、その後、様子を見ながら再び検査をします。
    そこで問題がなければ、とくに治療をする必要はありません。
     
    ただ、頻繁に高い数値が出るときは、やはり妊娠糖尿病の疑いが高くなります💦
     

    ・極端な血糖値の上昇

    普通、あまりにも極端な血糖値の上昇というのは見られませんが、もしも、そのような上昇があるようなら、妊娠糖尿病が疑われます。
    その場合は、すぐにでも治療を始めていかなければなりません。
     
    治療方法には複数の方法がありますが、基本的には毎日の食生活がもっとも重要です
     

    妊娠糖尿病とリスク


     
    妊娠糖尿病を放っておくと妊婦さんの健康状態が悪化するだけでなく、お腹の中の赤ちゃんへの影響もあります💦
     
    なので、きちんとリスクを知って、治療や改善に取り組んでいかなく必要があります。
     

    妊婦さんへの影響は!

    妊娠期間中を血糖値が高いまま過ごしてしまうと、流産や早産といったリスクを高めてしまいます。
     

    赤ちゃんへの影響は!

    巨大児になるケースが多い
    妊婦さんの血糖値が高いということは、お腹の中の赤ちゃんに運ばれている糖分もそれだけ高いということです。
     
    なので、赤ちゃんが大きく育ってしまい、出産する時には、巨大児になってしまうケースが多いのです。
     

    先天奇形
    赤ちゃんの臓器が発達する妊娠5~8週頃に高血糖になると、赤ちゃんの細胞の分化に悪影響を与えてしまい、先天奇形になることがあります。
     
    胎児機能不全が起きる確率が上がる
    赤ちゃんの機能不全が起きる確率が高くなります。
    正常に臓器などが作られない、または働かないといったケースも‥💦
     
    出生時の障害リスクが高まる
    先ほどもお話ししたように、巨大児になっている可能性が高く、その場合、出産に時間がかかり障害が残ってしまうリスクがあります。
     

    新生児低血糖

    妊娠期間中に。お腹の中で血糖値が高い状態でいた胎児が、生まれてすぐに血糖値が急低下して、ここで脳に障害が残ってしまうこともあります。

    このように、血糖値というのはお腹の中の赤ちゃんに色々な影響を与えてしまいます。
     
    もう一つ恐ろしいことに、高血糖によって母体の血管に障害が起きると、栄養や酸素が赤ちゃんへ十分に運ばれなくなり、胎児発育不全を起こすこともあり、最悪の場合、胎児死亡にもつながる可能性だってあるのです
     

    治療は?


     
    妊娠糖尿病になると食事内容の改善だけではスムーズな改善が難しいのが現実です💦
     

     

    血糖値が高くなるのがひどい場合は、入院して、1日の摂取エネルギーを調整する「食事療法」をして、血糖値を下げていくこともあります。
     
    経過が良ければ、退院して自宅で食事に気をつけながら生活を送ることになりますが、経過が悪ければ、インスリンを摂取することもあります。
     
    このように、血糖値が高くなってから治療するというのは、とても大変です💦
    なので、妊娠中の血糖値は、高くなる前に予防をすることが大切です。

    血糖値を正常値に下げるには?

     

    これまで見てきたように、妊娠糖尿病となってしまうと、色々なリスクが付きまとってしまいます。
    なので、血糖値を正常値に下げるための努力や治療が必要です。
     
    インスリンの投与やお薬の服用はとても効果がある治療ですが、やはり妊娠中は、できるだけこのような治療をさけたいですよね。

    ならば、日常生活の中で血糖値を正常値に下げるための工夫が必要となってくるところです。
     
    では、どのようにしたら血糖値を正常値に下げることができるのかを見ていきましょう!

    食事の内容を見直しましょう。

    まずは食事の内容を見直すのが1番大切ですね。
     
    体内に取り込まれて血糖値を高くしてしまうのは、主に炭水化物。

    ・炭水化物とは…

     
    糖質と食物繊維を合わせたものを炭水化物と呼ばれているので、

    炭水化物=糖質+食物繊維となります。
     
    ※炭水化物を摂ると、同時に糖質もとっていることになります。


     
    ・炭水化物(糖質)が多い食品は‥
     
    穀類・・・白米、パン、麺類、コーンフレーク、パン粉など
     
    いも類(根菜類)・・・じゃがいも、さつまいも、れんこん、かぼちゃ、にんじん等(ただし、こんにゃく、しらたきは炭水化物が少ないのでOK!)
     
    菓子類、甘味類・・・砂糖たっぷりのケーキやスナック類など

      
    このような炭水化物を多く含むものの量を減らすことも大切ですし、野菜をしっかりと食べた後に炭水化物を食べるといった工夫が必要でしょう。
     
    水分を摂る

    できるだけ水分をこまめに摂ることは、血糖値を下げるためにとても大切です。
     
    不要な糖分を体の外に排出するためにも、やはり水分を摂取していなければなりません。
     
    ここで注意することは、甘い飲み物ではなく、糖分を含まないミネラルウォーターや麦茶などにすることです🎶

    適度な運動で汗をながす

    お散歩を始めとして、ゆったりとした動きのヨガなどの運動で、汗を流すことも血糖値を正常時に戻すためには効果的です。
     
    無理なく続けられるような運動方法を選ぶことも大切ですね。

    妊婦さんが糖尿病になると産後も治らないの?

    妊婦さんが糖尿病になってしまうと出産後にも治らず、そのまま糖尿病になったままではと、不安になってしまいますよね。
     

    でも、妊娠糖尿病は、妊娠中のみ血糖値が高い状態なだけなので、出産すると血糖値は正常値に戻っていきます。
     
    なので、出産後も引き続き糖尿病に悩まされることは少ないです。
     

    稀に治らないケースもあります。

    出産後、糖尿病が治らないケースが稀にあります。
     
    これは、妊娠糖尿病を患ってからの血糖値がずっと高いままでいる場合や、食事などによる改善がみられない場合が多いです。
     
    妊娠糖尿病ではなく、ごく一般的な糖尿病を発症してしまったというケースです

     
    妊娠中はつわりなどもあり、食事の好みも変わるので血糖値のコントロールをするのが難しくなります。
     
    普段以上に、食事の内容にはしっかりと気をつけながら血糖値コントロールをしていきましょう!

    ま と め

    妊娠中に血糖値が高く、妊娠糖尿病と診断されても、多くの人は出産後には治まります。
     
    でも、妊娠中に高血糖が続いていると、産後も血糖値が上がりやすくなるんですよね。
    しかも、人によっては「糖尿病」に移行する可能性だってあります💦
     

    なので、「妊娠糖尿病だから産後は元通りになる」とお気楽に考えるのは危険です!
     
    血糖値が高い状態が続いていれば改善に努めましょう。
     
    妊娠中の高血糖は生活習慣が主な原因です。
     
    生活習慣を見直すことが妊娠中の血糖値を下げる第一歩です。
     
    せっかく授かった赤ちゃんのためにも、規則正しい生活が送るように努力しましょうね。

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