2012年の時点で、「認知症高齢者の数」は全国に約462万人と言われ、「2025年には700万人を超える」という見通しを厚生労働省は発表しています。
     
    これは、「65歳以上の高齢者」のうち、「5人に1人」が認知症になる可能性があるということなのです。
     
    では、糖尿病はどうでしょうか⁉
     
    「糖尿病が疑われる成人数」が2016年に1,000万人に上ったことが、厚生労働省が実施した「2016年国民健康・栄養調査」でわかりました。
     
    発症までは、まだいっていない「糖尿病予備群」は1,000万人になり、前回調査時より100万人減ってきてはいます。
    しかし、「糖尿病が疑われる成人数」は平成9年以降増加していて、まだまだ増加の勢いはとまりません💦
     
    この2つの病気、まったく関係なさそうですが、じつは関係が大ありなんです!
     

     
    ・糖尿病の人は認知症になりやすい。
     
    ・認知症になると糖尿病が悪化しやすくなる。

     
    この2つの病気の間に、こんな「危ない関係」があることが分かってきたのです。
     
    長寿大国の日本にとって、とても身近な病気となった「認知症」と「糖尿病」。
    この2つの危ない関係について紹介していきたいと思います。

     

    糖尿病だとアルツハイマー型認知症になりやすい⁉

    糖尿病の人はアルツハイマー型認知症になるリスクが、糖尿病ではない人に比べて4倍以上あるといわれています。
     

    なぜ、「アルツハイマー型認知症」になりやすい?

     

    糖尿病の人がなぜ「アルツハイマー型認知症」になりやすいのか見ていきましょう!
     

    アルツハイマー病は脳の神経細胞が死んでいく病気です💦

    アルツハイマー病の患者さんの脳には「老人斑」というシミのようなものがたくさんあります。
     
    そして、老人斑には「アミロイドβ」という物質がたまっています。
     
    この「アミロイドβ」が増えることで脳の神経細胞が障害を受け、最終的に死んでいくのです💦

     

     

     
    脳の神経細胞のエネルギー源(脳の栄養)は、ほとんどがで、脂肪などは使われません。

     

    脳神経細胞は栄養を沢山必要とするので、つねに糖を取り込んでいます。
    そのときに必要な働きをするのがインスリンなのです!
     


    「グリア細胞」は神経細胞をかこんで、糖を渡しています。

    このグリア細胞に働きかけるのがインスリンです。

     
    神経細胞は受け取った糖をエネルギーに変換することで機能を果たしています。
     

     
     最近の研究です!

     

    アルツハイマー病のある人の脳では、グリア細胞へ働きかけるインスリンが不足してしまいす
     
    なので、うまく働くことが出来なくなって、グリア細胞は血液中の糖を取り込めなくなってしまうことが分かったのです!

     
    インスリンの効きが悪くなることを「インスリン抵抗性」と言いますが、その「インスリン抵抗性」も、認知症の進行に影響していると考えられています。

     
    アルツハイマー型認知症以外の認知症の種類などを紹介しています。

    【認知症の基礎知識Ⅲ】種類&治療や予防が可能な認知症について
    2017.11.22
    認知症は、「認知機能の障害」によって社会生活などが困難になる病気をひとまとめにして表したものです。 「認知症」と一言でいっても、皆さん、どんな種類があるかご存じですか? 「アルツハイマーく…

    脳の神経細胞が障害を受け血管性認知症のリスクも!

    「中高年の時に糖尿病だった人」と「そうでない人」が、20年後、30年後に認知症になる割合にどれぐらいの違いがあるかも調べた研究結果があります。(九州大学「久山町研究」より)
     
    研究結果

     
    「亡くなったときにアルツハイマー病だった人」と、「そうでなかった人」では、脳の神経細胞の遺伝子の働きが大きく違っていた!
     
    ・アルツハイマー病のない人では、半分以上の遺伝子が良く働いていた
     

    ・アルツハイマー病のある人の脳の神経細胞では、インスリンの働きに必要になる遺伝子が働くなっていて、その働きを邪魔する遺伝子が活発になっていた。


     
    「遺伝子の働き」ってとても大切なんです!

     
     糖尿病の人がアルツハイマー病を発症しやすいもうひとつの理由があります。
     
    それは、糖尿病は脳の動脈硬化を促進するからです!

    動脈硬化が進む

    脳梗塞の発症リスクが高くなる

    血管性認知症にもなりやすくなる。


     

    さらに、食後の血糖値が高くなる「食後高血糖」が続くと、脳の神経細胞にダメージを与えることも分かってきました。

     

    これは、酸化ストレスや炎症、糖を燃やした時にできる有害物である「終末糖化産物」などが影響しているらしいのです。
     

    恐ろしいことに、糖尿病の前段階である「耐糖能異常」の場合も、認知症のリスクは高くなるということ💦

     

    また、脳における糖の取り込みを長年にわたって調べ、どのように変化するかを明らかにしている研究結果があります。(米国のジョージタウン大学の研究チームより)
     
     
    研究結果

     
    ・「アルツハイマー病のない人」は、年齢が進んでも糖の取り込みはあまり変化していない。

    ・「アルツハイマー病のある人」は、発症する10年ほど前から糖の取り込みが明らかに下がっていた


     
    血糖値が高くなっていると、脳内でインスリンの働きが悪くなるとともに、アミロイドβが増えやすくなると考えられています。
     
    高血糖→インスリンの働きの低下→アミロイドβが増える→アルツハイマー病の可能性が大
    と、いう危ない流れになってしまうのです💦
     
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    インスリン抵抗性が脳に影響を与える


     
    インスリン抵抗性が、脳の記憶力・認知力などのパフォーマンスを急速に低下させるおそれがあることが明らかになりました。(イスラエルのテルアビブ大学の研究)
     
    研究は心血管疾患になったことのある平均年齢57.7歳の489人の患者を20年以上、追跡調査し、研究開始時と5年ごとに測定を行いました。

     
    その結果、インスリン抵抗性のある患者では、認知能力が低下していることがわかりました。

    研究を行ったテルアビブ大学医学部のデイビッド タンネ教授のお話しです。

     
    『インスリン抵抗性は、運動を習慣として行うこと、栄養バランスの良い健康的な食事を摂ること、標準体重を維持することで改善できます。そうした習慣は脳の健康にとっても良いのです』
     
    『高齢になると認知症が増えます。インスリン抵抗性を改善し脳を保護することはいっそう重要になります』

    と話しています。

     
    運動、栄養など、当たり前のことですが、歳をとると体重は増えていきますし、毎日パーフェクトな食事も難しいことです。
    上手にサプリなどの力を借りて、脳の健康、体の健康を守りましょう!

     
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    高血糖を改善して認知症を予防 低血糖にも注意!

     糖尿病の人が認知症になるのを防ぐために、まず必要なことは血糖コントロールを改善することです。

     
    米国で行われた色々な試験では、HbA1c値の上昇とともに認知機能、なかでも前頭葉機能が低下することが示されました。
     
    「HbA1c7.0%未満」を目標にコントロールすることが、認知機能を良好に保つために必要だと判明したのです!

     
    血糖コントロールを改善するための治療は、食事と運動が基本ですよね。
     
    そして、必要に応じて糖尿病治療薬を使って、血糖値が正常域内になるようにコントロールすることです。
     
    食後に高血糖状態になることや、血糖値が一日の中で大きく上下することは認知症のリスクになります。
     

     

    ですが、薬物治療をすると‥!
    血糖値が下がりすぎる「低血糖」が起こるリスクもあります
     

     
    重症の低血糖は脳の神経細胞にダメージを与え、重症低血糖の経験のある人はない人に比べて、認知症の発症リスクが約2倍になるという報告があります

     

    高血糖とともに低血糖も良くないのです!

     
    最近の経口薬には、食後高血糖や血糖の日内変動をおさえつつも、低血糖のリスクがない薬が出ています。
    インスリンにも低血糖を起こしにくいタイプの薬剤もあります。
     
    なので、そうした薬を上手に使い、血糖コントロールを改善することが大切でしょう。

    インスリンを鼻から投与する治療法

     

     
    現在使われているのは、アルツハイマー病の進行を遅らせる薬で、根本的な治療法の開発を目指して、色々な研究が行われています。 
     
    ターゲットとなるのは、神経細胞を障害する「アミロイドβ」。
     
    たまってしまったアミロイドβを取り除く方法や、アミロイドβをためないようにする方法の研究が世界中で進められています。
    「アミロイドβ」を取りのぞくことができたら、「アルツハイマー病」なんて病気の心配なんてしなくてよくなりますよね。

     
    もう一つのアルツハイマー病の問題となる「インスリン」。
     

    このインスリンの新たな取り組みも始まっています!

     
     米国では、インスリンを鼻から投与する治療法の研究が進められています。
     
    どんな治療法?

     

    鼻の粘膜からインスリンを吸収させます。
    そうすることで、脳の神経細胞にインスリンを直接送り込み、神経細胞の働きを改善しようという治療法です。

     

     
    この場合、使用される薬剤は、すでに糖尿病の治療で使われている薬なので、副作用などのを含む特徴が明らかになっているます。
    なので、開発期間が短くて済むと期待されています。
     
    ま と め
    ここまで、「認知症と糖尿病・血糖値の危ない関係」について見てきましたが、本当に恐い関係ですね💦
     
    若い時には、体のことに無頓着でも「なんの異常もなし」で当たり前という感じです。
    しかし、中年に差し掛かると、ものの見事に「血液検査」というものに異常がチラホラ現れてきます。
     
    認知症も糖尿病も今ではとても身近な病気になってきています。
    なってから嘆いては遅すぎます。
    どんな病気にも言えることですが、ならないように気を付けて元気で過ごしていきましょう!
     


        

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