あなたは、大丈夫ですか⁉

    世界で広がる不妊症。
    なかでも“晩婚化” “晩産化”が進む日本の状況は深刻です。

    不妊の原因の半分は男性側にあり、男性の10人に1人が精子に問題を抱える時代になっています。

    そうなんです!男性も不妊とは無縁ではないのです。

    ここでは、男性不妊の原因となるトップ4の原因や治療法などを紹介していきますね。

    原因第一位  乏精子症

    男性不妊の9割以上を占めるのが、精子をつくる機能に問題のある「造精機能障害」ですが、その多くは原因がわからない「特発性造精機能障害」になります。

     WHOが2010年に改訂した「精液所見の基準値」では、精子濃度は1mLあたり1500万個以上とされています。

    その数が少ないと乏精子症または精子減少症といわれています。

    精子数が少ないといっても程度はいろいろで、軽度の場合もあれば、重度の場合もあります。

    どちらにしても、精子が少なければ必然的に卵子と受精できる確率も下がってしまい、自然妊娠がむずかしくなります💦

    <精子濃度による乏精子症の度合い>

     
    軽度・・・1500万個以下
    中等度・・・1000万個以下
    重度・・・500万個以下

    精子濃度だけでなく運動率や奇形率をふくめたポイントを紹介します。
    <ポイント>

     
    ・精子濃度…2000万個以上/1mlは正常
    ・精子運動率…射精2時間以内で全身運動50%は正常
    ・奇形率…30%未満は奇形精子症


    精子の数にはそのときの環境や体調により変わるので、1回の診断では判断できず何度か検査するなどを繰り返し判断し、つねに基準値を下回ると「乏精子症」と診断されるのですが、自然妊娠しやすい精子濃度とされるのは1mLあたり4000万個以上、総運動率は50%以上ともいわれていますが、不妊治療をおこなう施設独自の基準値を設定しているところも少なくありません。

    検査法

    まずは精液検査をおこないますよ!

    自宅または病院で精液を採取し、顕微鏡で精子の状態を観察します。
    生活環境やストレスなどの原因によって結果が変化しやすいため、通常2~3回行って、その結果を総合して診断されます。

    次に睾丸(こうがん)の診察をしますよ!

    睾丸(こうがん)は、男性の股間の陰のう内にある卵形をした臓器です。
    精巣(せいそう)とも呼ばれます。

    その睾丸の大きさに異常がないか、精子を運ぶ管や精巣の血管に異常がないかを検査します。
    同時に超音波検査をおこないます。
    この検査では、精子を運ぶ管に狭窄や詰まりがないか、睾丸に悪性腫瘍がないかを調べていきます。

    自分でのチェックポイント

     

    1.左右の陰のうに違いがないか
    静脈瘤は左の陰のうにできることが多いといわれています。
    静脈瘤ができた場合、モコモコした感触になります。
    2. 長時間すわっていたときに痛みがないか
    長時間座っていると静脈瘤が圧迫されて血流が悪くなり痛みがでてきます。



    その他の検査として、採血によるホルモン値検査をおこなう場合もあります。
    また、フーナーテスト(性交渉後24時間以内の検査)でも、精子の数や運動率がわかるので、そこで「乏精子症」と診断される場合もあります。

    フーナーテストとは?

    フーナーテスト(ヒューナーテスト)は、精子が子宮に入るために泳いでいく「女性の子宮頸管粘液」を調べる検査です。


    Q.その検査で、何が分かるの?

    A.

    ・粘液中の精子数や生存状態から、精子を殺してしまう「抗精子抗体」があるのか
    ・粘液の分泌不全・造精機能障害といった不妊症の原因がないかを調べることができます。

    Q.どんなことをする検査なの?


    A.
    フーナーテストは一般的に、(精子が運動しやすい)粘液がサラサラで分泌量の多くなる排卵前のタイミングでおこなわれます。
    まず、検査の3〜8時間前に性交をおこなったのち、子宮頸管の内側の粘液を針のない注射器を使って採取し、400倍の顕微鏡で観察します。

    規定の判定基準にそって診断がおこなわれますが、フーナーテストは1回での判断が難しいため、複数回おこない総合的に判断されます。
    検査にともなう痛みはほとんどなく数分で終わるため、通常の内診と同じ感覚で受けることができますよ!

    乏精子症になる原因

     
    ・精索静脈瘤:せいそうじょうみゃくりゅう
    ・おたふく風邪による精巣炎
    ・停留精巣:ていりゅうせいそう(幼児期に精巣が陰嚢内に降りてこなかった場合に、造精機能に障害が出ること)
    ・ホルモン分泌異常(LH、FSH)
    ・染色体異常
    ・喫煙など。

    とくに、喫煙精索静脈瘤については、男性不妊治療を受けている人のうち、かなりの人に該当するようです。

    治療法

    治療としては、乏精子症となった原因によって違いますので病気別で紹介していきますね。

    精索静脈瘤の場合

    精索静脈瘤手術で「精液の質の改善」をねらいます!

    「精索静脈瘤手術は、男性不妊の治療として効果がない」との報告もありますが、重度の精索静脈瘤ができている症例だけで比較すれば、手術が精液所見を大きく改善するとの意見もあります。

    乏精子症の男性で強く自然妊娠を希望していて、重症の精索静脈瘤ができている人は、手術も視野に入れて検討してみる必要があるでしょう。

    Q.手術方法は?

    A.
    精索静脈瘤の手術として、低位結さつ術という手術方法があります。
    鼠径部(そけいぶ)を2㎝ほど切って、顕微鏡のなかで精索のなかの静脈をむすんで、こぶをなくします。

    この手術は、局所麻酔でおこなうことも可能ですよ!

    自然妊娠をねらう場合だけでなく、生殖補助医療(ART)に進む場合でも、精巣温度が高いと精子のDNA形成に問題がおこるので、精索静脈留の手術は「精子の質の改善」につながるといわれています。

    原因のわからない特発性造精機能障害の乏精子症の場合

    クロミフェン製剤によるホルモン療法を行うことが多いです!

    クロミフェン製剤(クロミフェン、クロミッド、セロフェンなど)を処方されることがありますが、有効性についてはエビデンス(臨床結果などの科学的根拠)がとれているというところまではいっていないようです。

     

    クロミフェン製剤だけではなくビタミンEを一緒に摂取することで、精子濃度や妊娠率が上昇したとの報告もあります。



    しかし残念ながら、あきらかな原因のない「特発性造精機能障害」の場合には、精子濃度の改善が確実にのぞめるような効果的な治療法はありません。

    Q.軽度の乏精子症の場合は?

    A.
    1000万個/mLくらいまでの軽度の乏精子症の場合には、ホルモン剤ではなく漢方薬ビタミン剤などを使った非ホルモン療法をためしながら定期的に精液検査を行い、改善しているかどうか様子をみる場合もあるでしょう。

    精子をつくるのに必要な期間が72日間、その精子が運動能力を獲得するのにかかる時間が14日間、少なくとも3カ月以上は投薬治療を継続します。
    精子濃度に変化が見られないケースはもちろん、精子濃度が改善しても妊娠に至らないケース、また重症度が中度や高度の乏精子症のケースでは、女性側への不妊治療を併用します。

    <非ホルモン療法>

     
    漢方薬……八味地黄丸、補中益湯
    ビタミン剤……ビタミンB12、ビタミンE
    サプリメント……Lカルニチン製剤、コエンザイムQ10 など

    ホルモン分泌異常(LH、FSH)

    「低ゴナドトロピン性性腺機能低下症」を知ってますか?

    高度の乏精子症の人のなかには、脳下垂体からのFSHやLHというホルモンが分泌されていない低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の人がいます。

    Q.どんな治療をするの?

    A.
    精子をつくるために必要なFSH成分をふくむものやLH作用のある製剤を注射する治療がおこなわれます!
    また、1週間に1~2回、長期間(2カ月~1年に及ぶ場合も)にわたって治療が必要な場合もあるんです💦

    Q.どんな効果があるの?

    A.
    ・精子数が増える
    ・無精子症だった人の精液のなかに精子が出現したりする
    といった効果が期待できますよ!
    ただし、精巣(睾丸)の萎縮や乳房の女性化などが起こった場合は、使用を中止しなければなりません💦

    重症度によって変わる治療



    また、軽度の乏精子症でも、女性側の年齢を考えると、ご主人に対して非ホルモン療法を長期間ためす時間的余裕のないケースや投薬治療の成果があらわれないケースでは、女性側への妊娠へのアシストを優先します。
    なお、乏精子症の重症度によって、女性側へのアシスト内容が変わってきます。

    <女性側が受ける不妊治療と精子濃度(参考値)>

     

    軽度の乏精子症(~1000万個/mLまで)⇒人工授精
    中度の乏精子症(1000万個/mL未満100万個以上)⇒体外受精
    重度の乏精子症(100万個/mL未満)⇒顕微授精


    ※不妊治療施設によって基準はかわってきます。

    原因第二位 無精子症

    「多いなぁ~」と感じる人もいれば、「意外と少ない!」と思う人もいるでしょう。

    でも、100人に1人というのは自分におき換えても想像できない数値ではなく、十分イメージできる値ですよね。
    じっさいに検査を受けた人で、自分がその1人に該当するだろうとは思いもしないことだと思います。
    しかし、100人に1人という確率は本当に身近な病気であるともいえます。

    ここでは、無精子症について紹介していきますね。

    どんな病気?

    無精子症は閉塞性非閉塞性の2タイプに分けられます。

     
    閉塞性は、精巣内で精子が作られているものの精子の通り道がふさがっている状態をいいます。
    非閉塞性は、精巣内で精子がまったく、もしくはほとんど作られていない状態です。

    無精子症の8割は非閉塞性無精子症といわれています!
    閉塞性無精子症 非閉塞性無精子症
    症状 精子は作れているが精子の
    通り道がふさがっている
    精子を作る機能に障害が
    おきている
    触診(睾丸) 大きさ・硬さ正常 大きさは縮小・硬さは柔らかい
    触診(精巣上体) 腫大あり 腫大なし
    FSHホルモン 正常 10以上



    そのように考える人って意外と多いんですよね。
    しかし、精子はごくごく小さいもので顕微鏡でなければ見ることはできません。
    そのため、通常の精液と無精子症の精液の特徴には違いはないとされています!

    これは、精子の有無ではなく精液側が原因でおこります。
    男性の体調や射精時のオーガズムの仕方によって、精液を構成している前立腺液と精のう分泌液の割合や混ざりぐあいがちがい、匂いや見た目の変化があらわれるのです。

    見た目で気にすべき症状は、精索静脈瘤ですよ!
     
    「精巣静脈瘤」は、精巣静脈の逆流で陰のうが腫れあがってしまい、精子をつくる能力に影響が出てしまいます。

    陰のうの左側が腫れることが多いため、左右で大きさが違うなどが見られたときには、泌尿器科や不妊治療をおっている病院に相談しましょう。

    主な原因と自分でのチェック方法

    閉塞性無精子症

     

    精子の通り道(精巣輸出管、精巣上体管、精管、射精管)が尿路感染や性感染症、鼠径ヘルニアの手術の後遺症によりふさがることが原因でおこります。

    非閉塞性無精子症

     

    ホルモンの異常か、精巣の造精機能になにか問題があるか、どちらかが原因と考えられていますが、具体的な原因を突きとめるのはむずかいし場合も多いといわれています。

    自分でチェック!

     

    いつのまにか陰のうが腫れた
    いつのまにか陰のうが腫れたり、だんだん痛くなってきた場合は要注意です。

    不潔な手で性器を触った
    尿道出口に、ばい菌が入らないようにしなければいけません。清潔な手で触るようにしましょう。

    検査方法

    まずは、フーナーテストをしましょう!

    男性不妊の検査にはいくつか段階がありますが、初期におこなう検査としてフーナーテストをおこないます。

    フーナーテストでは、性交後の子宮頸管の粘液を採取し、精子の数や運動量をチェックします。

    フーナーテストや直接精液を採取する精液検査で、精子が見つからないときや極端に数が少ないときには、さらにくわしく検査をおこないます。

    問診、触診、ホルモン値検査などをおこなってつぎのように判定します。

     

    FSH(精子の形成を促すホルモン)の値、睾丸の大きさが正常→閉塞性無精子症の可能性FSHの値が高い、睾丸が小さい、触診で痛みを感じる→非閉塞性無精子症の可能性



    しかし、初回の精液検査で精子が見つからなくても、次の検査でごく少数ながら元気な精子が見つかることもあります。

    治療法

     ただし、無精子症の原因によっては治療を通して精子がふくまれるようになれば自然妊娠も可能で、精子が1つでも見つかれば、顕微授精をして妊娠・出産できる可能性もあります
    まずは、閉塞性無精子症の治療法を見ていきましょう!

    一般的に、自然妊娠をのぞんで、女性側に不妊原因がなくカップルの年齢が35歳未満の場合には、「精路再建手術」という方法があります。

    Q.どんな手術?


    A.
    精管のふさがっている部分をカットして、つなぎなおす手術です。
    うまくつなぐことが出来れば9割以上の確率で精子がながれるようになり、女性側に問題がなければ、自然妊娠も可能となります!

    Q.もし、女性側に問題があるときは?

    A.
    女性側にも何らかの不妊原因があるときや、年齢が35歳以上の場合は、精巣や精巣上体内の精子を採取して顕微授精をおこなう方法が検討されます。

    つぎに非閉塞性無精子症の治療法を見ていきましょう!

    ホルモン異常が原因の場合は、ホルモン剤を注射することで精子が精液中に出現する可能性があります。

    また、患者の半数は精巣内の一部分で正常に精子を形成していることが分かっているので、MD-TESEと呼ばれる方法で精子や精子になる前の細胞である後期精子細胞を探します。

    精子が一つでも見つかれば、排卵誘発によって採卵した卵子とともに顕微授精をおこなって妊娠できる可能性があります!

    Q. MD-TESEってなに?

    A.
    TESEとは、陰のうを0.5cm~1.0cmほど切開し、精巣内の精細管と呼ばれる小さな組織を採取する方法です。

    その中でも、少しでも多くの精子を採取できるように、全身麻酔をかけて顕微鏡下に精巣内をくまなく観察する方法をMD‐TESEといいます。
    患者の半数近くに精子が見つかったという結果もあります

    しかし、精巣には男性ホルモンを分泌する重要なはたらきがあり、無精子症の人は男性ホルモンの値が低いこともあって、手術により、ホルモン値が非常に低くなることがあります

    手術後時間が経てば、ある程度は回復はしますが、同時に両方の精巣を手術した場合に、男性ホルモンがなくなり、身体的に問題をおこす可能性が否定できませんので、片側の精巣のみの手術をおこなうほうが良いでしょう
    通常は日帰りの可能な手術です。

    原因第三位 精子無力症

    男性不妊の中でも割合が多く、この症状に悩んでいるカップルは非常に多いと言われています。
    そんな精子無力症についてご紹介していきますね。

    どんな病気?

    射出した精液内の精子の運動率が低い状態です!

    精子は、卵子を目指して泳いでいきます。

    運動率の低さ、とくにまっすぐ高速で泳ぐ精子の割合が低いことは、卵子までたどりつくことがむずかしくなり、妊娠しづらさにつながります。

    WHOが2010年に改訂した「精液所見の基準値」と「自然妊娠しやすい精子濃度」を紹介しますね。

    【WHOが2010年に改訂した精液所見の基準値】

     

    ・精子の運動率は総運動率40%以上
    ・前進運動精子32%以上

    【自然妊娠しやすい精子濃度】

     

    ・1mLあたり4000万個以上
    ・総運動率は50%以上



    自然妊娠しやすい精子濃度については、不妊治療を行う施設独自の基準値を設定しているところも少なくありません。

    また、精子無力症の基準値は精子運動率40%以下とされていますが、基本的には精液量と運動率を掛け合わせたもの

    総運動精子数=精液量(ml)×濃度(106/ml)×運動率(%)

    で、妊孕性(にんようせい・妊娠する能力)をはかることが多く、単にこの運動率だけで判断ができるわけではないといわれています

     

    また、実際には乏精子症と精子無力症を合併している人もかなりの割合でいるため、精子無力症と乏精子症の病態を明確に区別することはむずかしいともいわれています💦

    主な原因と自分でのチェック方法

    カルタゲナー症候群を知っていますか?

    原因は、乏精子症と重なることが多いのですが、精子無力症の原因でもっとも大きなものは先天的なものと言われています。

    先天的なものの1つとして「カルタゲナー症候群」という病気があります。

    Q.どんな病気?

    A.
    カルタゲナー(Kartagener)症候群とは、気管支拡張症、内臓転位症、慢性副鼻腔炎をあわせもつ、先天性の繊毛(じゅうもう)運動機能障害のことです。

    繊毛の運動性がなくなってしまう常染色体の劣勢遺伝病です。

    そのため、「不動精子症」になってしまう人もいますし、繊毛運動がうまく機能してくれないと、気管、臓器などの働きがよくありません。

    カルタゲナー症候群は、常染色体劣勢遺伝によるもので、その遺伝子を持つ男性兄弟には、男性不妊症が現れることがあるのです。

    そのほかの原因としてつぎのようなものがあります。

     
    ・前立腺炎
    ・おたふく風邪による精巣炎
    ・高熱
    ・精索静脈瘤
    ・乳児期の停留精巣(ていりゅうせいそう)


    これらの症状になった場合は精子無力症の原因になる可能性があります。
    とくにおたふく風邪に関しては子供が出来なくなるっていう風説で有名ですね。
    また、過度な禁欲も精子無力症の原因になると言われています。

    自分でチェック!
     

    おたふく風邪の経験がある
    おたふく風邪で高熱をだしたことはないか⁉
    組織のダメージを与えてしまったかもしれません。

    乳児期に停留精巣で手術を受けたことはないか確認してみる

    検査方法

    まずは精液検査をおこないます!

    2~3日間の禁欲をし、自宅または病院で精液を採取し、顕微鏡で精子の状態を観察します。
    生活環境やストレス等の要因によって結果が変化しやすいため、通常2~3回検査をおこない、その結果を総合して診断されます。

    つぎに睾丸の診察をおこないます。

    睾丸の大きさに異常がないか、精巣の血管に異常がないかを検査します。

    同時に超音波検査をおこない、精子を運ぶ管にせまくなったり、詰まっているところがないか、睾丸に悪性腫瘍がないかを調べます。

    また、採血によるホルモン値検査や、遺伝学的検査(染色体検査、遺伝子検査)をおこなう場合もあります

    治療法

    軽度の精子無力症の場合には、ホルモン剤ではない漢方薬やビタミン剤などを用いたを非ホルモン 療法を試みながら、定期的に精液検査をおこない、改善しているかどうか様子をみる場合もあるでしょう。

    精子をつくるのに必要な期間が74日間、その精子が運動能力を獲得するのにかかる時間が14日間ですので、少なくとも3カ月以上は投薬治療を継続します
    精子の運動率に変化が見られないケースはもちろん、運動率が改善しても妊娠に至らないケース、また重症度が中度や高度の乏精子症のケースでは、女性側への不妊治療を併用します。

    <非ホルモン療法>

     

    漢方薬……八味地黄丸、補中益気湯
    サプリメント……Lカルニチン製剤、コエンザイムQ10、ビタミンE



    また、乏精子症とおなじように精索静脈瘤が原因となっていることもあります。
    その場合は外科的治療も必要になってきます。
    その結果しだいでは、妊娠、出産の道が開かれてきます。

    重症度によって変わる治療

    あきらかな原因のない「中度や重度の精子無力症の場合」には、男性側に対する効果的な治療がむずかしいため、婦人科で女性側に対して妊娠を後押しする治療をおこなう場合が一般的です。

    また、軽度の精子無力症でも、女性側の年齢を考えるとご主人に対して非ホルモン療法を長期間試す時間的余裕のないケースや、投薬治療の成果があらわれないケースでは、女性側に妊娠へのアシストを優先します。

    男性の重症度によって、女性側へのアシスト内容が変わります。

    <女性側が受ける不妊治療と精子の運動率(参考値)>

     

    中度の精子無力症(20%~40%)⇒人工授精体外受精
    重度の精子無力症(10%以下)⇒体外受精顕微授精

    原因第四位 勃起障害(ED)

    40歳以上の男性では3人に1人が発症しているとビックリするようなデータもあるのです💦
    今でこそEDの認知度は高くなりましたが、その実態についてはよくわからないという人も多いのではないでしょうか⁉

    妊活中の夫婦なら、男性不妊の原因の一つとしてEDを正しく理解しておきたいところですよね。
    ここでは、勃起障害(ED)について紹介していきます。

    どんな病気?

    定義としては…

     

    「性交時に十分な勃起が得られないため、あるいは十分な勃起が維持できないために満足な性交がおこなえない状態」

    ※子供を望んでいるのにうまく性行為ができない場合には治療が必要になります。



    ED(勃起不全・勃起障害)というと「勃起しない状態」だけをいうと思うかもしれませんが、「勃起までに時間がかかる」「勃起時の硬さが不十分」という状態もEDにふくまれます。

    ED(勃起不全・勃起障害)には、重症度で大きく3段階にわけられます。

     
    軽度ED」…たまにできないことがある
    中等度ED」…時々できないことがある
    完全ED」…まったくできない

    このように、「勃起が十分」ではなく「性行為をうまくできない頻度」で判断されます。

    うまくできないことがあっても、ほとんどの人は「今回はたまたま」と軽く考えがちです。
    しかし、そのまま放置しておくと重症度が上がって、完全EDになってしまうこともあります。
    治療をすれば改善するものなので、勃起がうまくいかないと感じることがあれば早めに専門医に相談したほうが良いでしょう。

    主な原因

    つまり、ED(勃起不全・勃起障害)は、これらの過程になんらかの原因があっておこると考えられるわけです。

    主な原因3種類と自分でのチェック方法!

    心因性ED

     
    精神的なストレスが引き金になって起こるEDです
    仕事や夫婦関係でのネガティブな感情やトラウマなど、精神的なプレッシャーが高まる30代40代に多く見られます
    一度性行為がうまくいかず、「またうまくできなかったらどうしよう」という不安が原因で発症することもあります。


    また、マスターベーションはできても、性交渉のときはダメというパターンも多いといわれています。
    典型的な例は、男性が性交渉に神経質になっているということです。
    妊活中に「今日は子供をつくる日」などといわれると途端に状態が悪くなるというのです。
    勃起は副交感神経が高くなって初めて可能になるので、そこで水を差されると一気になえてしまうという訳です。
    そんな状態が継続すると、EDにおちいってしまうので、性交渉をするときは、とにかくリラックスした状態を心掛けるようにしましょう。

    自分でチェック!

     
    失敗したら…と緊張する
    セックスがうまくいかなかったという経験があり、それがあたまをよぎって緊張する

    排卵日は帰りたくないと思う
    「今日は排卵日」と言われると気が重くなり、帰宅がついつい遅くなる

    器質性ED

     
    神経や血管の障害で起こるEDです。

    年齢を重ねるだけでも神経や血管は弱くなっていきますが、日頃の不摂生で高血圧や糖尿病、肥満などがあると陰部の血流が悪くなってEDが起こりやすくなるといわれています💦



    その他の原因となるものにつぎのようなものがあります。
    ・泌尿器科系の疾患…下部尿路症状・前立腺肥大症
    ・前立腺癌や膀胱癌の手術の影響
    おもに50歳代に多く見られます。

    薬剤性ED

     
    中枢神経などに作用する薬、循環器・消化管に作用する薬などの副作用でEDになることがあります

    具体的には解熱・鎮痛剤、抗うつ薬、血管拡張剤などが挙げられます。



    一昔前は、EDの原因はほとんどが心因性だと考えられていましたが、診断法の進歩にしたがって器質性や薬剤性、器質性と心因性の両方をともなう混合性があることもわかっています。

    治療法

    勃起しない・持続しない原因はおもにに陰部の血流量なので、薬を使って血管を拡張し海綿体に十分な血液が流れるようにします。

    これは「PDE5選択的阻害薬」といわれ、日本国内では
    ・「バイアグラ
    ・「レビトラ
    ・「シアリス」の3種類があります。

    症状によってどの薬をどれくらい服用するかは違ってきますが、基本的には性行為の前に服用します。

     
    薬の効果を最大限に発揮させるには、十分な睡眠をとって体を健康な状態にしておき、空腹時に服用することが大切です。

    また、精神的な原因がある場合は、リラックスした雰囲気を作ることが一番なのですが、自分での
    改善がむずかしいときには、心理的なカウンセリング抗うつ薬の服用などを併用します。



    ま と め

    ここまで、男性不妊の原因を見てきて、男性不妊は、「決して珍しい事ではない」、「さまざまな原因がある」とわかっていただけたと思います。

    以前は女性が不妊の病院やクリニックを受診し、後から男性が受診するケースがほとんどでした。
    しかし、最近では不妊治療のクリニックに夫婦で受診するケースも増え、男性の受診タイミングが女性と同時という場合が多くなってきています。

    実際に検査を受けて、多くの人は「自分は何もないだろうけど、妊活のために検査しておこう」または、「自己チェックのひとつ」と思って検査し、診断結果によってはじめて自分の精子・精液に何らかのトラブルがある事が発見できています。

    男性の妊活の第1歩として、ぜひ早めに精子・精液検査に目を向けてみてください。
    早めに検査を受けることでパートナーとの話し合いの時間がもてますし、治療の選択もスムーズに運ぶことでしょう。

    男性不妊に必要な栄養素とサプリメントは、こちらで詳しく紹介しています。

    【妊娠したいカップル必見!】妊活サプリメントの正しい選び方
    2017.5.21
    「妊娠力を高めるために必要な栄養素をサプリメントで補いたいけど、どんな栄養素が必要?」 「たくさんあってどれを選べばいいかわからない」 「そもそもサプリが必要?」 などなど、サプリに関する疑問を…

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