不妊治療をスタートするときに、まずは不妊の原因を調べるために検査をします。
    「検査」というと「何をするの~⁉」とちょっと不安になりますよね。
    「検査がイヤで病院にいきたくない!」なんて事にもなりかねません💦
    そんな不安を解消していくために、病院に行く前に「不妊治療の検査」についてちょっと勉強してみましょう!

    女性不妊の検査

    不妊検査では、女性の生理周期に合わせて検査計画を組み立てる必要があるので、すべての検査に1〜2ヶ月かかることもあります。

    女性不妊の検査は何があるのか紹介しますね!

    受診する前に基礎体温!

    病院を受診する前に基礎体温をつけてみましょう!

    基礎体温とは、朝、目が覚めたらすぐに測る体温のことで、専用の体温表を使って記録していきます。
    また、スマートフォンのアプリなどで基礎体温を記録していくこともできます。
    グラフを数周期つけてみると自分の月経や排卵のパターンがわかってきます。

     ちゃんと排卵があれば、基礎体温は月経から排卵までの低温相(低温期)、そのあとの高温相(高温期)の二相になります。
    注意!!基礎体温は、おおざっぱな月経周期や排卵の有無などをみる目安であって、正確な予測は困難となります。
    基礎体温表から100%正確な排卵日を知ることは出来ません。

    しかし、自己測定が簡単にでき、周期を把握することで、他の検査の実施計画をたてることにも役立つのです。
    ここでは、基礎体温のパターン例を紹介します。


    排卵の前後が低温相と高温相の二相になっています。
    これでホルモン分泌のリズムがおおまかにつかめます。


    体温が一定ではなく、排卵がないと考えられます。

    低温相と高温相の二相になっていないので、月経があっても無排卵だと考えられます。

    通常、高温相は12〜14日程度なので、9日以内と短い場合は黄体機能不全がうたがわれます。

    高温相が21日以上続いたら、妊娠した可能性があります。

    基本の検査

    不妊の原因となる問題がないか調べていきますよ!

    どこに問題があるのか知るための、ふるい分け的な検査をして、うたがいのあるものにたいして、二次検査を追加していきます。
    これは、月経周期2周期(約2か月)以内に完了することを目標としておこなわれます。

     これらの検査は、不妊に対してだけでなく、妊娠した場合に問題となる病気はないかなどの妊娠することの安全性を確認することにも重要なのです。

    問 診

    あらかじめ問診票に記入した内容を見ながら、医師が質問をしていきます。
    問診票・問診の内容は、月経の状態、既往歴、結婚した年齢、妊娠・出産・流産の有無、子どもを望んでからの期間などです。
    それらによって、今後の検査や治療の進め方などを決めていきます。

    内 診

    内診台で受ける検査です。
    外陰部を視診、腟内に指を入れて卵巣や子宮に異常がないかどうか調べたり、腟鏡(クスコ)を使って腟内や子宮頸部の様子を調べます。

    超音波検査

    月経周期に応じて、数回おこなっていきます!

    腟に超音波を発する棒状の器具(プローブ)を入れ、モニターで子宮や卵巣、子宮内膜の様子をみていきます。
    低温期から排卵までは卵胞が成長するのを確認して、排卵後には卵巣にあった卵胞が消えていることで排卵したかどうかを調べます

    この超音波検査は、排卵前には「卵胞の成長を確認」するため、こまめに検査する病院もあるでしょう。
    その都度、2、3000円位かかるので、金銭的に大変ですが、大切な検査なのでしょうがないのです💦

     この検査により、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍、多のう胞性卵巣、卵胞の発育状態、子宮内膜の厚さ、排卵日の予測、排卵の有無などがわかります。

    ホルモン検査

    血液検査で血中のホルモン値を調べます。

    妊娠や排卵にかかわるホルモンは数種類あって、月経周期に応じて、測定するホルモンがちがいます。
    低温期:LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞ホルモン)、PRL(プロラクチン)などがあります。
    排卵時期・高温期:LH(黄体化ホルモン)、E2(エストロゲン)、P(プロゲステロン)などがあります。
    ホルモンの名前って聞きなれなくて、難しい!って感じではありますが、なんとなくでも名前を見ておきましょうね!
    このホルモンって、不妊治療をしていくのに、とても重要になってきます!

     このホルモンの測定により、排卵障害の原因、多のう胞性卵巣、高プロラクチン血症、黄体機能不全などがわかります。

    子宮卵管造影検査

    血液検査で血中のホルモン値を調べます。

    子宮の様子卵管の通過性を調べる検査です。

    「通過性」とは、さまたげるものがなく卵管の通りはいいかどうか⁉ということですが、「卵管の通過性がたもたれている」ことは、自然妊娠のための必要な条件となりますので、とても大切な検査です。

    この検査では、腟からカテーテルで子宮内に造影剤を注入します。
    そうすると、造影剤が卵管へと流れるので、これをX線撮影します。

    卵管の通過性だけでなく、卵管液の貯留によって卵管(膨大部)が拡張した状態(卵管留水症)になっていないかもわかります。

    子宮卵管造影検査は、狭くなっている部分を押し広げながら造影剤が通過するので、卵管の通過性が回復するという治療効果ももっていて、検査により卵管の通りがよくなり、検査後すぐに妊娠する人もいます。

     通過性があっても、卵管や卵管采のまわりの癒着(ゆちゃく)によって、卵管機能が障害されている場合があります。
    このような場合には腹腔鏡検査を追加でおこないます。
    この検査では、卵管閉塞や卵管周囲の癒着、子宮の大きさや形、子宮奇形などがわかります。

    フーナーテスト

    特殊な機器を使用しないでできる基本的な検査です!

    性交後試験ともよばれる検査で、頸管粘液(けいかんねんえき)の状態がもっとも精子通過に適している排卵期におこないます。

    膣と子宮腔をつなぐ子宮頚管を満たしている粘液のことをいいます。
    この粘液は、生理周期にあわせて分泌量が増減する仕組みがあって、膣内に射精された精子が子宮内へと進むのを促してくれるています。

    排卵日の頃にセックスをして、病院で頸管粘液をとって、その中にいる精子の状態を顕微鏡で調べます。
    また、排卵時期の頸管粘液の状態もチェックします。
    頸管粘液は、排卵が近づくと分泌量が増え、粘りが出ます。

     結果が異常になる原因として、男性側の問題(無精子症)や性交障害もありますが、これらは精液検査や問診で判断かでき、二次検査のおもな対象は頸管に問題がある場合と免疫の問題があります。
    この検査でわかることは、精子の数や運動性、女性側の抗精子抗体の可能性、頸管粘液の状態などがあります。

    クラミジア検査

    クラミジアの菌がいないかどうかを調べる検査です!

    クラミジア感染症は性感染症のひとつで、女性のクラミジア感染は自覚症状があまりありません。
    なので感染が長期化し、クラミジアの炎症で卵管周辺が癒着(ゆちゃく)してしまい、卵管閉塞になり不妊の原因になりやすいのです。


    血中の抗体を調べる方法と、子宮頸管の細胞を少しだけ取って抗原の有無を調べる方法があります。
    抗体検査はいつでもできますが、抗原検査は月経中をさけておこないます。

    男性不妊の基本検査(精液検査)

    専用容器に精液をとって、顕微鏡で精子の状態を調べます!

    精液は、自宅で採取するか、クリニックの採精室で採取することも可能です。

     体調や採取条件などにより精子の状態が違うので、1度の結果で判定するのではなく、数回検査をおこいます。
    精液検査は、男性の唯一の基本検査で、「パートナーの女性の基本検査と同時に受けるべき」と思われます。
    この検査でわかることは、精液の量、精子の数、運動性能、奇形率などがあります。

    どの時期に何の検査をするの?

    検査によって受ける時期が違います!


    ・問診
    ・内診(生理中ではない方がよい)
    ・クラミジア検査
    ・精液検査


    ・子宮卵管造影検査
    ・超音波検査
    ・ホルモン検査


    ・フーナーテスト
    ・超音波検査
    ・ホルモン検査


    ・超音波検査
    ・ホルモン検査

    検査結果の受け止め方について

    人間の身体は生身!いつも同じ状態ではありません!

    人間の身体は機械のように、いつも同じ状態ではなく、検査を行うタイミングや精度によって、変動や誤差があることも珍しいことではありません。
    つまり、検査結果は決して絶対的なものではないということです。

    たとえば、ホルモン検査やフーナーテスト、子宮卵管造影検査、そして、男性の精液検査などは、検査のたびに結果がちがうことがあります。

     1回の検査だけで判断せずに、再検査や再々検査をおこなうことが大切です。

    必要に応じて行う検査

    くわしい検査が必要になることもあります!

    検査の結果や治療の過程で、さらにくわしい検査をおこなうことがあります。

    内分泌・排卵に問題があった場合

    内分泌・排卵に問題があった場合は、どのような検査を追加していくのか紹介していきます。

    無月経の人にプロゲステロンを投与して生理がくるかどうかにより無月経の程度を判定します。


    無月経や月経不順の場合に、LHRH(酢酸ゴナドレリン)を注射して、15分から2時間後まで採血をして、黄体形成ホルモン(LH)と卵包刺激ホルモンの反応性を調べる検査です。
    どちらも卵巣を刺激するように働くホルモンです。

    高プロラクチン血症になっていて、月経異常や不妊になっているのではないかを調べる検査です。
    高プロラクチン血症は、20~30歳代の若い女性に多いといわれているので、検査する必要があります。


    「多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群」(未熟な卵がたくさんできる疾患)でやせている人は糖に異常があることがあるので、糖の検査をおこないます。


    甲状腺機能検査で、プロラクチン分泌促進テストです。


    不妊症の検査として「染色体検査」をおこなうことはそう多くありません。
    その理由として検査費用が高価であることや 異常が出ても治療がないことがあげられます。
    これらの6種類の検査を必要におうじて二次検査として追加していきます。

    子宮に問題があった場合

    子宮に問題があった場合は、子宮鏡検査を追加していきます。


    腟中に内視鏡を入れて、子宮内の様子を詳しく確認する検査です。
    子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮奇形などがわかります。

    卵管・腹膜に問題があった場合

    卵管・腹膜に問題があった場合は、腹腔鏡検査を追加していきます。

    おなかに小さな穴を開けて内視鏡を入れ、モニターでおなかの様子をくわしく見る検査です。
    子宮内膜症や子宮筋腫などは、同時に治療をすることができます。
    手術なので1泊2日程度の入院が必要となります。

     卵管に問題がある人や子宮内膜症の人のほか、原因不明不妊の場合に体外受精に進む前のステップとしておこなう場合もあります。

    フーナーテストで問題があった場合

    フーナーテストで問題があった場合は、抗精子抗体検査を追加していきます。

    フーナーテストで頸管粘液に精子が見られない場合などに、女性が受ける血液検査です。

     女性の体に抗体があると、男性の精子を異物とみなして受けつけなくしてしまいます。
    また、たとえ頸管粘液を突破した精子がいても、卵管液がじゃまをされたり、受精のときにブロックされてしまいます。

    卵巣年齢を調べる検査(AMH)



    女性の年齢は、卵子や卵巣の状態に密接な関係があります!

    実年齢より重要なのが「卵巣年齢」です。
    今の時点で残された卵子の数や卵巣の能力を知る指標として注目されているのがAMH(卵巣年齢を調べる)検査です。
    AMHとは「アンチミューラリアンホルモン」の略で、抗ミュラー管ホルモンとも呼ばれます。

     AMHは、発育過程にある卵胞(原始卵胞)から分泌されるホルモンで、検査でわかるホルモンの値と原始卵胞の数は比例すると考えられています。

    ※原始卵胞とは、母親のお腹のなかにいた胎児のときに、すでにできていた卵胞のことです。
    このAMH数値を血液検査により測定し、「卵子の数」という見かたでの妊娠力がどれだけあるかを予測します
     AMH数値=卵巣の機能(卵巣予備能)=「卵巣年齢」を知る指標

    また、このAMH数値を参考に、治療を進めるスピードや体外受精のときの一番よいとおもわれる卵巣刺激法を決定します。
    このAMHの値は、高いほど卵子の数が多い(=卵巣年齢が若い)とされますが、AMH(卵巣年齢を調べる)検査でわかる卵子の数と、卵子の質は関係がありません
    また、数値には個人差が大きく、若くても数値が低い人もいれば、40代でも比較的高い場合もあります。
     卵子の数が多くても、卵子の質がよくないと妊娠率が下がるため、卵巣年齢が若いからといって単純に妊娠しやすいとはいえないのです。
    逆に、卵巣年齢が高く、卵子の数が少なくても質がよかったために妊娠したという女性も多くいます。

    また、FSH(卵胞刺激ホルモン)などの他のホルモン検査だと「排卵後7日目に採血」など月経周期と関係することがありますが、AMHは月経周期に限らず測定できるので、最近はAMH値を参考にするクリニックが増えています。
    特別な予約なしでも検査を受けつけてくれるクリニックもあるようですよ!

    検査でわかることとわからないこと

    これまで、いろいろな検査方法をみてきましたが、検査方法によってわかることとわからないことがありますので紹介します。


    排卵があるかどうかがある程度わかります。

    最初におこなう基本検査では、排卵と精子の受精の場である卵管の状態がわかります。

    卵胞の成熟の度合いや、排卵しそうな卵胞、排卵せずに残った卵胞などがきちんと見えて、よく分かります。
    ただし、排卵した卵子がきちんと卵管に取り込まれたかどうかは確認できませんし、卵の質も分かりません。

    この検査は、子宮に細い管をいれ、管から造影剤を注入しながらレントゲンを撮る検査です。
    卵子と精子が出会う卵管がきちんと開通しているか、ふさがっていないかがわかります。


    精子があるかないかがわかります。
    ただ、その精子が受精能力があるかどうか、きちんと卵の中に入っていけるかどうかは判断できません。



    つまり検査で分かることっていうのは…!

    検査でわかることというのは、排卵があるか、卵管が詰まっていないか、きちんと動く精子が一定数あるかなどで、ピックアップ障害や受精障害、着床障害、卵の質の問題などはまったく分からないのです。
    ですから、治療の最初におこなういくつかの検査とは、精液検査できちんと精子がいて、子宮卵管造影検査できちんと卵管が通っていて、超音波検査できちんと排卵があるというのは、単に妊娠に向けてのスタートラインに つけるかどうかの基本を知るためのものだということです。
    この検査で「正常です」といわれて「正常なのに妊娠できない」と思ってしまうと、間違いなのです。

     不妊検査はさまざまな不妊の原因を探し、治療の方向を確定していくことを目的としているのです

    まとめ
    妊娠できないのはなぜか、どこが悪いか、何が原因か、多くの方はそういうことを気にします。
    しかし、不妊症に関しては、検査の結果は正常だったり、仮に何か見つかっても、本当の原因までは特定できないことがほとんどです。
    何かしらの原因があって、そのプロセスで障害が起きているのですが、今の医学ではまだ全部わかっていないのが現実です。
    不妊治療の期間も個人差が大きく、一概には言えません。
    不妊治療を始めてすぐに妊娠できたという人もいれば、顕微授精までおこなっても妊娠できず、妊娠するまでに3、4年かかったという夫婦もいます。
    不妊治療を始める年齢も違えば、原因も違うので、正確に把握することはむずしいのです。
    ただ、できるだけ早く始めたほうが妊娠率が高く、治療期間が短くてすむ場合が多いこともわかっています。
    不妊治療を受けるかどうかで考えこむ前に、まずは、不妊について勉強しましょう。

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